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質問内容

2歳1ヶ月で1日中アイパッチ

2歳1ヶ月の娘が明日から起きている間はできる限り1日中片目をパッチ(取り敢えず2週間)という指示を担当の小児眼科医から受けました。
以前、2歳以下の子供に10日間片目をパッチしたことで良い方の目が弱視になったという話を他の専門医から聞いたことがあります。
現在、アメリカ暮らしでこちらの専門医の指示に従って治療を始めようとしているのですが、先生は2歳1ヶ月の子供にそれくらい長くパッチをすることに対してどう思われますか?

質問への返信

治療時期が短くてすむのでは

日本では一般的には2歳では弱視治療している施設は少ないと思います。
1日中というのは精神面とかを考えても、厳しいなあとは思いますが、その時期にきっちりやれば、早期によくなるのでしょうか。
ちなみに私は1才半くらいから、アトロピン点眼による遮蔽をおこなっていますが、(日本ではやっている施設は他に知りません)3才以降になってアイパッチするより、ずっと短期で良い結果を得ています。
ですから、2才1ヶ月でがっちりアイパッチをして、2週間ごとに検査をうければ、治療時期が短くてすむのではないかと期待しています。
また、経過を教えてください。
ただ、2才1ヶ月では、片眼ずつの、視力検査を正確に行うのがすごく難しいと思うのですが、そちらでは、どのようにしてはかっていますか?PL視力でしょうか?
アメリカの最新治療に興味があります。これからも、よろしく、書き込みしてください。

日本で3歳以下の弱視のアイパッチ治療をするには?

さっそくのご返事ありがとうございました。
娘(2歳1ヶ月)は数ヶ月前に私がコンタクトレンズを作りに眼科を訪れた折に、偶然眼科医が娘の右目の弱視を見つけてくれました。その後、娘はその眼科医の診察を受け、3週間まずめがねを掛けることを第一ステップに薦められました。
ちなみにその眼科医は娘の視力を測るのに絵のカード(りんご、家、傘などの絵が3種類くらいの違った大きさのもの)と娘の目に度の入ったレンズをあてて、ペンライトで娘の黒目の反応を見て右目(+5、5)の眼鏡を作ってくださいました。左目はちょっと分かりませんがかなり正常に見えていると言われたし、レンズにも度が入っているようには思いません。
ちなみにI先生、+5、5とはどれくらいの弱視なのでしょうか?
私たちは3週間後、パッチを始めるとなった段階で長時間のパッチ(ほぼ1日中)に抵抗があり、他の小児眼科医にセカンドオピニオンを聞くために娘を受診させました。
そこでは、目薬を点眼して黒目の部分を大きくさせて、お医者さんがretinoscopeという機具を使って娘の網膜を見ながら目の前に何枚か度の違ったレンズをあてて視力を調べるというやり方でした。この先生は基本的には最初に訪問したドクターの診断と同意見で、娘の場合眼鏡だけの治療では十分ではないとのことでした。
前のドクターの作っていただいた眼鏡もほぼ正確だったのでそれを続けて使うように指示され、パッチの時間については最初は1日6時間を4週間やってみて、良くならないようなら1日中(起きている間)パッチに進むとおっしゃいました。
そして今日から6時間パッチを始めました。思ったよりも生活ができるレベルに見えているらしくそんなにぐずることはなく6時間が終了しました。これならしばらく続けられそうです。
I先生がおっしゃった中で、日本で3歳以下の弱視のアイパッチ治療をしている眼科医がいらっしゃらないとのことでしたが、実は我が家はこの10月から2年間日本に住む予定です。(その後は又アメリカに戻るのですが。)その2年間の中で少なくとも娘が3歳になるまでの娘の目の診察はどのようにすれば良いと思われますか?
I先生に受診できればベストなのですが、兵庫県からの月2回の通院は少し大変だと思います。何かいい方法があれば教えてください。

あまり問題なく治療の続行可能

私もそうであるように、やはり、視力測定より、屈折の左右差から弱視を疑って、治療開始したのですね。
今のやり方でよいと思います。
日本に帰るのは、10月とのことなので、2歳半ちかくなりますね。それと、もうすでに、メガネを掛けているので、日本の眼科でもあまり問題なく、治療の続行ができると思います。あまり取り越し苦労せずに、まずは今を大事にして治療してください。日本に帰ってきてからのことは、その時点で眼科受診してみて、なにか不都合が生じたら、考えましょう。
日本で早期治療が、行われていないのは、早期発見するチャンスが無いからです。それと、日本の今の若い眼科医たちが、retinoscopeを使えないので、屈折を測る機械(refractmeter)に顔が載せられない年齢の子供の不同視の発見が遅れるのです。
ちなみに、Y先生は視能訓練士にもretinoscopeが使える様に指導されています。3歳児検診で、不同視を見逃さないためです。

日本は世界で一番幼児の視力検診が普及

遠視不同視弱視は発見次第、早ければ早いほどよい。
2歳で見つかってよかったですね。今から始めれば3歳には同視力に達するでしょう。早く視力を出すとそれだけしっかりと身につきます。
ところで日本は世界で一番幼児の視力検診が普及しています。立川市ではもう20年、1歳6ヶ月児にレチノスコープを用いて眼科検診を行なっています。
私はまずアイパッチのみでスタートして不同視弱視を治療していますが、2歳になれば日本でも十分治療できます。安心して帰国してください。
参考までに私のサイトをご覧ください。
www.childvisionscreening.com

日本は世界で一番幼児の視力検診が普及

ご意見をお聞かせくださりありがとうございました。
これで主人も私も不安を持たずにアイパッチトレーニングに励んでいける自信が持てました。
アイパッチの時間も大切だけど、その間の内容も大切という他の方の記事も読みました。ビーズ通しやパズルなどをさせるようにしてみます。
もし、他にお薦めのアクティビティがあれば是非ご紹介ください。
日本に行ってからはこのサイトで紹介されてるCDもやってみようかと思います。今後、診察を受けるたびに結果をこのサイトに報告していこうと思いますので又、何かお気づきの点やご意見があればお忙しいとは存じますがお聞かせくださるととても心強いです。

「子どもの目の相談室・掲示板」の過去の記事

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